トーキョーモデルハウス⑨ ~クラフトマンシップ~

『洗練された住宅に住みたい』『瀟洒な住宅を提供したい』

前者は弊社の分譲住宅を購入頂く方の傾向で、後者は提供する私たちの思いです。

ただし、提供する側としては、大前提として、『安全で』という枕詞が入ります。

デザインを優先するあまり強度的に脆弱なものになってしまっては、『QualitiA』(Aクラスの邸宅品質を目指します、という思いがこもっています。)の名がすたるってモンです。

私たちとデザイナーの先生たちの間に入り、ここで重要な役回りとなるのが、やはり監督さんだと思います。

写真はリビングの吹き抜け部分です。直角で交差している部分に斜めの部材が入っているのがおわかりになりますでしょうか?

これは『火打ち』と呼ばれるものでして、建物の水平方向のゆがみを防ぐためのいわば、『つっかえ棒』です。

これは建築確認申請図面には表記されていない部材です。

見栄えを第一に考えるならば、無い方が開放感が得られて良いのですが、ここが当社の建物を施工していただいている監督の真骨頂でありまして、自主的に加えて頂いている部分です。

『工程管理』『安全管理』『品質管理』『予算管理』が施工管理の4原則らしいのですが、このご時世、『予算管理』が最優先事項の業者さんが多い中、ホントに頭が下がる思いです。

…と、これくらい書いておけば『早く仕様決めろよ!』っていうプレッシャーも弱まるかなっと♪♪

ね!細田監督!!

トーキョーモデルハウス⑧ ~トムとジェリー~

現場が流れ出すと、企画する側の私たちは、常に現場の現況よりも先回りして各仕様などを決めて行かなくてはなりません。

まるでそんなことを感じさせないようにスムーズに進む現場。これが理想です。

…がっ!

『もう少し時間をかけてこの現場は懲りたいな』とか『今担当している他の現場が山場を迎えている』だとか、単純に忘れてしまったとか(^^;)様々な事情で仕様決めに遅れを生じ、結果、工事をストップすることだけは避けたい監督との『トムとジェリー』ばりの追いかけっこが始まります。

ふんわりとイメージは出来ているけれども、元来腰が重いスロースターターである本プロジェクト担当もご他聞に漏れず監督に『このままじゃ現場止まっちゃいますよ!』と叱責をいただく日々でした…

で!奮起しました!!

昔、基地作りの名人だった頃の少年時代に戻って…

階段は環七から見たときの(現場は環七沿いなのです。)アイキャッチを狙ってらせんで…

洗面室はお客様のオプションで希望の多い収納のセットアップを展示して…

 

和室は『外国人が解釈した和室』をテーマに…

キッチン周りは、『ダイニングテーブルを置いてスペースを狭めてしまうなら朝食などのちょっとした食事はカウンターテーブルでまかなって、後はリビングとして広く使ってはいかがでしょうか?』なんて提案を盛り込んでみました。

実物の出来映えを早くお見せしたいのですが、それはまだ先の方に取っておきます。

ではまた!

トーキョーモデルハウス⑦ ~上等・上棟~ 

足場を組んで土台を引きまして…あとは上棟を待つばかりといった状態です。

ここでひとつ。

皆様基礎部分に従来の住宅で見られるような床下換気口が無いことにお気づきでしょうか?

↓こんな形のヤツです。

上からの荷重に対して『全てコンクリート』という状態よりこのように空洞が一部出来てしまう方がどうしても弱くなってしまうというのは、理数系全くダメな私でも容易に想像できるわけで…結果上記の写真のようにクラック(ヒビ)が入りやすくなってしまいます。

…そこで!

このように基礎と土台の間に硬性樹脂(一般的に『基礎パッキン』と呼びます。)を挟み込み基礎自体に空洞を作らない形状にしております。

基礎パッキン工法という方式なのですが、上記のほかに利点として…

従来の床下換気口では床下の空気の流れが決まったルートになりがちで、しかも一番空気を淀ませたくないコーナー部分に空気がとどまりがち、というデメリットがあったのですが、こちらの基礎パッキン工法ではどこからでも空気は入り、どこからでも抜けていくという『全周換気』が実現できています。↓

だれが考えたのか、良くできてるなぁって思ってしまいます。

んで↓のような形状になり

はい!どーん!!

さらに どーん!!

着工からここまでだいたい3週間くらいで組みあがってしまうので、よくお客様から『あっという間に出来ちゃうのね~』なんて声をいただくのですが、ここからが実は大変でして…

次回からは監督にあおられつつ仕様決めをしていく様をレポートできれば、と思っております。

トーキョーモデルハウス⑥ ~ポパイの腕のタトゥー~

基礎のコンクリート打設が完了しました。

写真中の一番長い金属の棒、これをアンカーボルトっていいます。

文字通りコンクリートの基礎と建物をガッチリ緊結するアンカー【元々は船の錨(いかり)という意味らしいです。】の役割を果たします。

中を見てみるとこんなイメージですね…

次回はいよいよ上棟後の姿をご覧いただきます!

トーキョーモデルハウス⑤ ~思い出すのは遠い日のおばあちゃんち。或いは釜飯のフタ~

突然ですが、皆様『五右衛門風呂』ってご存じでしょうか?

石川五右衛門がお湯の代わりに油を張った浴槽に入れられ、下から薪をくべられて処刑された例のアレです。

その後、一般家庭用に流用されまして、私の田舎(兵庫県龍野市)の婆ちゃんちではこの『五右衛門風呂』で入浴していました。

もちろん浴槽は鋳物で下から直火で炊いていますので、何も処置をしないでそのまま入浴すると、私の親戚全員、毎回入浴は命がけになってしまいますので、木で出来た浴槽より一回り小さいフタに乗っかって入浴するんですね。

↓そうそうこんな感じでした。

ところで今回は建物の基礎のお話しです。

何年か前、ヒュー○ーだとか、あ○は一級建築士とかで問題になった耐震偽装問題では、簡単に言うと鉄筋コンクリートで建物を造るときに強度的に求められる鉄筋径(『何㍉の鉄筋を使うのか』)、ピッチ(『何㎝間隔で鉄筋を張り巡らすのか』)をそれぞれ規定のものより『細く』『間隔を広く』することでコストダウンをはかっていたことが判明しました。

現在はこのように鉄筋が組みあがったところで第三者機関によるチェックが入ります。

万一、規定のものより細い鉄筋を使用していたり、間隔を広く組んでいたりすると、検査がパスできずに、自ずと第三者機関による建物10年保証が得られなくなるということになりますので、インチキが出来ない仕組みとなっているのです。(当社の施工はなにもいわれなくてもインチキなんてしませんけどねっ!)

それにしても、昔は木造住宅で写真のような『ベタ基礎』を採用しているなんていうと『過剰設計』なんていわれたそうなのですが、現在では主流といっても良い工法になってまいりました。

安全への意識の高まりだといえますよね…

昔は『布基礎』という工法が主流でした↓

対してこちらがベタ基礎になります。

最初の話しに戻りますが、この『ベタ基礎』をみると私は『五右衛門風呂のフタ』を連想してしまうのです。二本足で入るところを、フタに乗っかることにより荷重を分散させる、ちょうど布基礎とベタ基礎の関係に似ているなぁ…と。

はい。よく『話しが回りくどい』って言われますがなにか!?

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